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骨董市

仮住まいが何十年も通った骨董市のお寺のすぐ近くです。朝になって、不思議なことにそわそわ・・・気が付くと、市に来ていました。向こうからお仲間が手を振る、おなじみの店主が会釈する・・・「お久しぶり」「もう2年くらい来ていないんじゃない」「元気だったの?足の具合は?」と会話がはずみます。

思えば、このお寺の骨董市は通い始めてもう40年近く経っています。出店する店主も訪れる客も時とともに随分変りました。昔は、青山の「もりた」さんのご主人も愛犬を連れて毎月いらしていました。ここ2年遠ざかっていた間にも、ずっと長い間来ていたお店がいくつかなくなっていました。

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カイキの総裏がついた馬乗の唐桟の袴、表裏とも和物です。懐かしくて買ってしまいました。紫のカイキはあまり仕覆に使いませんが、どうしても色が決まらないときは紫と決めていますから、まあ、あってもいいかも知れません。そんな気持でGET、やはり病気は続いていたようです。

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おなじみのヨーロッパ更紗、この手も最近はそれほど頻繁に出会わなくなりました。ちょっと大きめの風呂敷大のサイズです。悪いところを補修して、裏を貼り、また道具風呂敷に復活させようと思います。

author:Muu, category:お茶の裂地, 10:38
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YAHOOで落札した日本染織藝術叢書の「縞」という本が届いていました。

昭和45年発行、著者は山辺知行。

99種の縞(奈良時代〜江戸時代)が全てカラーで掲載されています。早速中を拝見

序文は、大佛次郎が書いています。

「外国には日本ほど縞の流行はなかったとも言えるようである。一つは、縞が、日本人の体質によく似合い、人目をおどろかす性質がなく、控え目の優しい姿のものの故もある。・・・縞など実に単純なことと錯覚しているものが、直線の幅と色の組み合せだけで、実に鮮かに、厚味もあり奥行もある豊富なヴァリエションを奏でて私どもを驚かす。・・・」

小説家と裂の結びつきは少少意外な気もしますが、芥川龍之介が更紗の事を書いていたり今までにも見かけました。

 

占城(チャンパ)裂を紙面で見たのは、はじめてのような気がします。時代は室町となっていました。おなじみの唐桟も並ぶと楽しいですね。紅唐はアップで2種でていました。

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江戸期の越後上布、こんなに繊細でリズミカルなものだったのですね。

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名物裂経錦でおなじみの獅噛文長斑錦(奈良時代)、龍村の復元裂と並べてみたくなりますね。縞と染めどちらかしか選べないとしたら、あなたはどちらを取りますか?

author:Muu, category:お茶の裂地, 23:20
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丹波布裂帳

お母様が長年収集された丹波布を小さな裂帳にまとめたというものが届きました。

23種の古いれっきとした丹波布が一枚ずつ丁寧に貼られています。「れっきとした」という言葉を使うとあれっ?と感じるかも知れませんが、丹波布ではなく丹波木綿が混ざっていたり、近年作られた丹波布が混ざっていたりしないという意味です。もちろん近年の作がどうこうという意味はありませんが、時代の布の優しさは、時代が作るもの・・・近年の蚕が食べる桑が育つ水も空気も太陽も昔と違います。目をつむって触ると裂が教えてくれます。

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中にはとても古いものもありました。裂帳の裏は白紙になっていましたので、手持ちの丹波布を貼って行きたいと思っています。全部集めても23 種も今はないかも知れませんが。

 

author:Muu, category:お茶の裂地, 11:35
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紹鴎間道
庭で転んで右手首の骨を傷めてしまいました。朝一番の打ち合わせの後整形外科に行くと、にわかにギブスの人となってしまいました。ギブスをつけるとき、マウスとキーボードは使えるようにしてくださいと先生にお願いしたら、笑われてしまいました。そんなわけで、しばらくは針を持つこともハサミを持つこともお箸を持つこともできません。右手を使わず、昔の本をペラペラ見直す時間が作れそうです。

30年前1986年7月の「なごみ」名物「間道裂」考 を取り出してみました。
大名物「紹鴎茄子茶入」の仕覆裂として有名な紹鴎間道の面白い記述と写真を発見。
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普段私達が目にするこの間道は、藍と白茶の千鳥格子の部分のみですが、本来の裂のボーダー部分までを含めた仕覆裂として売られていた1セットです。昔は仕覆裂屋という専門の裂屋が存在しました。側面2枚と底をセットにして、値段をつけて仕覆裂として販売されていたものです。
画像の紹鴎間道は、解袋で裏には墨と胡粉で2つの異なるしつけと縫目、縫糸が残り、最初は現状と天地を逆にして仕覆が作られ、次に画像のように赤の部分が下に作られ、そして解かれて3度目の仕覆になるのを待つ裂として売りに出されていた様子が裂の歴史として刻まれているのだそうです。このセットで30両の値が付いています。当時としては、すごい金子なのですね。
これを見ると、明らかに阿蘭陀木綿縞、おそらくインド産であろうと記されています。紹鴎間道:藍と白茶強撚太細の縞⇒阿蘭陀木綿、茶祖への敬念を時新たにして伝えたられた裂として、なるほど納得です。
 
author:Muu, category:お茶の裂地, 23:33
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雲龍緞子
清の時代後期に作られた緞子です。大きな帛紗になった形で入手しました。
中国の緞子は日本のものと比べると、糸が細く艶が豊かでしなやかなのですぐにわかります。これは、代表的な雲と龍の文様です。
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龍は爪の数で格の上下が決まります。5本爪は、朝廷しか使えません。4本、3本と数が少なくなると格が下がるわけです。
そういえば、清の国旗も5本爪の龍が描かれていますよね。この裂の龍は?というと5本のようですが、場所によって4本のところもありますから、まま格の高い龍なのでしょう。
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裏を見ると、織りの繊細さがよくわかります。19C後半から20C初の中国裂って意外と遭遇しないものですから、載せてみました。さて、何の仕覆になるでしょう?
author:Muu, category:お茶の裂地, 23:29
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遠州緞子
この連休は、とにかく家の片付け・・・そう決心して向かえたものですが、様々に時間を浪費いえ楽しんでいる感じです。
家族からは、とにかく収集した裂を整理して、部屋を空けてね・・・と忠告されているのわけです。ダンボールに種類ごとに分類し、リストノートに記載していないものは、サンプル小片を貼って明細を書く、サンプル小片を切りながらまた裂を眺めて・・・こんな感じですから一向に進みません。しかし、何も考えずに各ダンボールに機械的に詰めても、いつかはやらなければならない事、先送りしないで今やることにしました。
渡りの更紗などがここではよく出て来ますが、今日眺めてしまった和裂の一枚をご紹介致します。
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皆さんよくご存知の遠州緞子の古い帯地です。金糸が織り込まれていますので正確には、遠州金緞という名称になります。
この本歌は、京都国立博物館にあります。「市松の桝中に七宝と2種の牡丹花を交互に配し、その一単位は地を五枚繻子とし、文を緯五枚綾としているのと、逆に地を緯綾とし、文を繻子組織としたものとを上下左右交互になるように配置している。更に、緯に白茶と浅葱(あさぎ)の二色を用い、白茶二段、浅葱一段の繰り返しとして色調に変化をつけている。」とあります。
さて、裂の細部を見てみましょう。
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金糸が交織されているのでわかりにくいのですが、本歌に近い織組織になっていて、織方を変えることで市松を表現しています。浅葱の牡丹花の周囲は、金糸で縁取りされ繊細さが強調されています。手機でこれを織った訳ですから、その作業を想像すると気が遠くなります。
使われている糸は?
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金糸は絹糸を芯糸にして金箔を巻いた撚り金糸、かなり細番手のものです。昨今の帯に使われる金糸は、純金箔の代わりにポリエステルの薄いフィルムにアルミニウムなどの金属を蒸着させたものが多いそうです。
模様を織り出す絹糸は、ふわふわの釜糸です。釜糸は、私が仕覆の緒を組むのに時々使うものですが、通常の絹糸よりかなり高価です。
きっと柔らかくて締め易い帯だったのでしょうね。ネットで検索すると今の遠州緞子が沢山ヒットしますが、裂の表情や繊細さは似て非なるものですね。
author:Muu, category:お茶の裂地, 23:55
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丹波布?
お客様から徳利の箱の仕覆用の支給裂が届きました。唐木綿と丹波布とメモが入っていて、唐木綿は地厚なので、丹波布で作成を希望とありました。
唐木綿は、立派なものでした。嶋が大きいので箱の仕覆にすると裂の面白さが消えてしまいそうな感じです。
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丹波布は?と言うと・・・布を触る前から、一目で丹波布?という印象、そして、感触は丹波布のふわふわした柔らかさがありません。つまみ糸風の糸を燃やして確認してみましたが絹真綿ではありませんでした。
やはり丹波布ではなく、丹波木綿です。この「布」と「木綿」の違いは大きく、値段が全然違います。もちろん、丹波布>丹波木綿なのですが、間違って売られていることがよくあります。
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しかしながら、今では丹波木綿ですら希少になり、昔の何倍もの価格になっています。お客様に丹波布ではなく、丹波木綿でしたがこれで仕立てていいですか?と確認しました。結果的に丹波布では、余程状態がよくないと糸の力不足で少し大きい箱の仕覆には不向きですから、丹波木綿でよかったのかも知れません。この布は、様々な大きさの裂がミシンで縫い合わせて一枚になっています。さすがにそのまま裁断するわけには行かないので、必要な分量は、ミシン目を解かなければなりませんね。
author:Muu, category:お茶の裂地, 23:37
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目の眼
先日紹介したカピタンが今月の雑誌に掲載されている茶碗の仕覆裂と酷似だとメールをもらいました。
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今月号は裂の特集で、五島美術館の佐藤先生が更紗のことを書いていたり、、、面白そうなので、今amazonnで注文しました。
会社のお昼休みも、やっぱり「裂」ですね。
author:Muu, category:お茶の裂地, 12:53
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カイキの羽裏

仕事のことで頭が一杯・・・最近、自宅で裂に触ることが少なくなりました。
頭を冷やすには、解きが一番です。
縞カイキの裏がついている古い羽織をごそごそ取り出して、解きはじめました。グレーがかった紫に白と薄茶の縞が入っています。縞カイキですから、力も十分残っています。
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艶やかで張りのある薄絹をさわりながら癒されています。やはりカイキは仕覆の裏地としては最高です。この色目にはどんなお道具が合うのかしら、どんな表裂が合うのかしらと想像する楽しみも一塩です。
このカイキは力が十分ありましたから解く手が進みましたが、そうではない場合・・・ちょと力が不十分?それでも、使えそう?せっかく出合ったカイキだしと悩みながら解くときは、思いのほか時間がかかります。人間の心理は不思議なものですね。そして、多くの場合、途中であきらめます。最初からあきらめればいいのにと思われるでしょうが、全体の力が均一ではないので、あっちこっち引っ張ったり、解いてみたり・・・すぐには、あきらめられないのです。

author:Muu, category:お茶の裂地, 23:41
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名物更紗類聚
 ずっと気になっていたタイトルの本をオークションで見つけたときは驚きでした。以前に神田の古書店で見つけたものの予算が間に合わずあきらめたものですから、落札できて感激です。
この本は、昭和52年に鈴木一氏が父繁太郎氏から引継いで更紗の収集、研究をした成果として出版したB4版の大形本です。版元ドットコムでは品切・重版未定となっています。

鈴木一氏の言葉によると、「少しでも現物に近く存在感のある印刷をとダイレクト印刷によって世に出すことができました。」「織物のことも、染め物のことも、何の関係もない仕事の合間に文献を探し、資料を求め、時間を重ねてきました。時を経た寸片の裂に魅せられて半世紀に余る人生を過ごしてきました。蒐めた裂は 私有に甘んずるものではないと思っています。」
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更紗も茶の湯のつながりによって残されたと当代の鈴木時代裂研究所の所長鈴木一弘氏の言葉があります。
「ごあいさつ」 
author:Muu, category:お茶の裂地, 00:46
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