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黄色のヨーロッパ更紗

19世紀にイギリスはマンチェスターで作られたと思われる細かい柄のイギリス更紗です。

黄色地のヨーロッパ更紗は、古い道具風呂敷などで見られますが、地色がフェイドアウトしたものが多いものです。これは、綺麗に地色が残っています。

図柄もヨーロッパにシノワズリー風が少し加味された細かい連続模様になっています。東西融合?

英更紗1英更紗2

裏を見ると、黄色の細い糸で補修した後が見受けられますので、作られてそのままではなく使い込まれた更紗のようです。地色の堅牢度に脱帽でしょうか?

英更紗3英更紗4

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 23:57
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謎がとけました

以前にここにアップした怪しい更紗の謎がなんとなく解けました。

昨日集まった仲間と協議の結果です。

http://blog.nakaji.moo.jp/?eid=975351

織幅は和もので両耳付き、しかし染はどう見ても柄も色も蝋引きの手法も和ものではありません。

糸はS字糸で日本か中国産です。

この原布が、(多分)フランスに渡り、いわゆるジュイの手法(多分、銅版)で染められて、日本に戻って来たものという結論になりました。

長年、この更紗何だろう?と思っていましたので「スッキリ」しました。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 12:34
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五感で裂を楽しもう会(2)

表題の集まりの第2回目となりました。午後から仲間がやってきます。

前回はインド・ペルシャ更紗がテーマでしたが、今回は「ヨーロッパ更紗」がテーマです。

ヨーロッパ更紗とは、印度更紗の影響を大きく受け17世紀以降のヨーロッパ各地で作られた更紗ということになります。

大航海時代、東インド会社はインド更紗というヨーロッパではそれまで見たこともない綿織物をもたらしました。それまでは、ヨーロッパで綿花栽培の分化すらなく木綿自体が新しいものでした。・・・1686年の更紗禁条令→条令解禁→オベルカンフの登場、ジュイ→各地の更紗 こんな大きなながれでしょうか?

手法も「木版」→「銅板」→「ローラー捺染」と大量生産の流れが確立されました。

 

sarasa

以前にここにアップしたヨーロッパ更紗の一部をまとめてみました。

ジュイ、シノワズリ、イギリス、オランダetc

鮮やかな赤地で有名な「ロシア更紗」とも「ウラジオ更紗」とも呼ばれるものは含みませんでした。これはロシアなどで作られたものではなく、産地不明だからです。

 

以前にフランスに行ったとき、リヨン染織美術博物館は2日間かけてうろうろしてきましたが、今度はミュールーズにも行ってみたいです。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 09:56
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小さなペイズリー

1900年頃に作られたと思われるかわいらしいペイズリーの連続紋のヨーロッパ更紗です。小さな盃の仕覆に・・と出してみました。

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このころの更紗は、驚くほど耳端まで完璧に染められています。小穴が少々ありますので、鋏を入れるのも躊躇しなくていいのがうれしい。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 01:33
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小さな柄たち

大柄のイギリス更紗の裏についていた2種のヨーロッパ更紗です。どちらもとても細かい模様の更紗です。

インド更紗裂2DSCN7249[1]

ボーダーの縞更紗は、斜め縞模様だったようです。普通は、ボーダーの幅に切った細長い布を四隅で縫い合わせて作りますが、これはなんと1枚の布の真ん中をくりぬいて、作られていました。そのため、コーナーは丸みが付いて縫い付けられています。このような仕立て方は初めて見ました。

DSCNDSCN7256[1].j

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 02:25
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19Cイギリス更紗小裂

久しぶりに19世紀のイギリス更紗のご紹介です。

洋服に仕立てられていたものの解きの一部です。カシミール織の模様を更紗の版に起こしたようです。繊細でかわいいです。

DSCN7177DSCN7179

布端は、別のバイヤス裁ちした更紗が付いています。ペルシャ系はよく縞更紗が使われますが、こちらは小花模様です。

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author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 21:14
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巾着

ヨーロッパ更紗の巾着を解こうと思って出してみましたが、このまま使えそうな気がして解くのは中止しました。

男持ちの巾着です。

DSCN3933

粋な袋物だったんでしょうね。つがりと緒?紐?も正絹で作られていて、ほぼ健在です。

DSCN3949DSCN3950

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 20:07
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布の額

いつもお世話になっている歯医者さんが新しい場所に引っ越しをしました。白い壁がさみしいのよね〜と歯医者さんのぼやき。

じゃ、古布の額でもつくりましょうか?ということになりました。

先週新宿の世界堂で八つ切りの額を買っておいたので、ちょっといたずら気分で2枚作ってみました。

18世紀のインド更紗「生命の樹」と19世紀のヨーロッパ更紗張り合わせの2枚です。

DSCN3599DSCN3601

ちょっと布を飾るのも楽しいかもしれません。一枚布より、張り込みの方が作る過程を楽しめるようです。

そういえば、世界堂の駐車場は地下1階にあり、地上1階から車に乗ったまま車ごとエレベーターで地下に移動して駐車します。移動は瞬時のことですが、不思議な感覚に襲われます。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 03:24
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マイ・トワルド・ジュイ(16)

19世紀に作られた室内装飾(パーテーション)に使われていたトワルドジュイ。ジュイ工場のジャン=パティストユエによって描かれたトワレ、馬の水飲み場(1797年)を19世紀後期に再現し作られた非常に美しいトワレです。

ジュイ19C青3ジュイ19C青1

ジュイ19C青2

経年による薄汚れ、端部に糊の跡が見られますが、ジャン=パティストユエのトワレに近づける気持ちがします。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 20:41
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マイ・トワルド・ジュイ(15)

昨日東京では少しだけ白いものがチラつきました。寒かったですね。

我孫子の畑では雪は舞わなかったようです。この冬、雨がほとんど降りません。植えつけたエンドウの苗やチューリップの球根が水不足でかわいそうです。

チューリップはプランターに移して、自宅に持ち帰りました。水だけでもあげたいですもの・・・・

 

さて、今日は畑の話ではなく、トワルドジュイ。

以前にMy ジュイ シリーズを載せましたが、また再開したいと思います。

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ハンティングシリーズです。

猟犬と共に狩りを楽しむ貴族の姿を描いた人気柄のトワルドジュイ、イノシシやカモ、ウサギや鹿等、狩猟にまつわる様々な動物達描かれた美しいトワレです。

author:Muu, category:更紗(ヨーロッパ), 22:27
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