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- インド更紗の出帛紗
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2017.05.18 Thursday
昨年末に頼まれた出帛紗、世界に一枚しかないもの・・・裂はお任せというオーダーの期限が近づいてきました。手持ちの古渡りの更紗にはさみを入れようかどうしようか迷っていましたら、骨董市でちょっと気になる総手描きの更紗を先月発見しました。
しかし、一部切れ込みがあって幅が足りません。
今月の骨董市で、その古裂は、まだ誰のところにもお嫁に行っていませんでした。とてもきれいで深いインド茜の鋸歯文に引かれる気持ちがいっぱいです。メジャーを当てると、工夫をすれば出帛紗になりそうな気がして、求め、早速スタートしました。
同じ模様の部分を切り抜き、裏から補修をします。かなり大きな穴も目立たないように・・・これを繰り返します。
接着芯も茜の鋸歯文部は赤、その他の部分は生成りと2種使い分けて貼ります。
幅が足りない部分は、はぎ合わせで幅を出しました。
さて、お気に召していただけますよう〜
- 益田間道の出帛紗
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2016.11.28 Monday
ご依頼を頂いて、1年近く経ってしまいましたが、やっと完成しました。
手持ちのパトラ裂で一番パトラらしい裂、残りがもうボロボロで補修の事を考えると中々着手する勇気が出ませんでした。でも、お待ちいただいているのです。
引越しで裂を整理する前にどうしても完成させなければ・・・気持を奮い立たせ、補修すること300箇所あまりで、何とか一枚布で出帛紗を作ることができました。
目立たぬように同じ柄の大小裂を裏から根気よく貼ってゆきます。裏は薄手の接着芯を2枚貼っています。中厚手一枚でよいのでは?と思われるかも知れませんが、薄手2枚の方が何故か裂に優しくなじみます。
補修の後、わかりますか?
結局、最後に残った裂は、この通り・・・もう、出帛紗は取れません。古帛紗ならば、まだ頑張れば取れるかも知れませんね。
御依頼主様、本当にお待たせ致しました。
- 生命の樹_出帛紗
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2016.11.22 Tuesday
今日は定時?作業所で打ち合わせが終わったまま直帰しました。こんなに早く帰宅するのは何だか不思議な気がしますが、もう今月残業はできないのです。夜は長いぞ〜
構図的にも小さくハサミを入れて仕覆にするのはかわいそう、ちょうど出し帛紗にぴったりサイズの18C初のインド更紗のハギレがありました。補修分を差し引くと、ぎりぎりの用尺ですので慎重に補修裂を切りながら、大きい穴から順に補修して行きます。補修裂が底を尽きたところで補修はあきらめます。補修用の裂が十分にあると、いつまでも補修していたくなりますから、ちょうどよいのかもしれません。薄手のベージュの接着芯を裏全体に貼りました。
これだけの図柄ですが、生命の樹の更紗の一部と判断できますね。前面手描きの時代の更紗、挿し色の藍がほどよくフェイドしてバランスを取っています。
糸味もほっこり優しい・・・茜と藍のコラボが楽しい帛紗となりました。ご依頼主の来月早々のお茶会に間に合いましたね。
- なんとか帛紗
- パトラの帛紗(再)