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古い本
昭和34年に京都書院から出版された「美と工藝」の2冊を入手しました。
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それぞれインド更紗、ペルシャ更紗の特集です。特集と言っても、総ページ数48の内、1/3くらいで今の雑誌を考えると別次元です。この時代は、カラー印刷がまだ貴重で表紙だけ、中にはモノクロのページに小さなカラー紙片が時々挟み込まれています。
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モノクロのページも写真ではなく、手書きの版が多いのに驚きます。興味深いのは、インド更紗の約1/3とペルシャ更紗の大半が長尾美術館蔵となっていて、まだ長尾美術館が健在だった頃の栄華を垣間見ることができます。一代で財をなし、一代で使い果たした長尾よねの収集品は、美術館やコレクターの手に分散されました。ここで見る長尾美術館が収蔵していた渡り更紗は、また、どこかの蔵として目に止まるかも知れませんね。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:51
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鬼手更紗
先生から、道具風呂敷にしたいので1M角のインド更紗、しかも鬼手が欲しいと連絡があり、いろいろ出しているうちに出てきた小裂です。
インドの木版更紗です。小さな裂なので、もとがどんな構成の一枚だったのか想像すると面白いものがあります。
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僅かに残っている手ざしの藍が時代の変遷を感じさせてくれます。
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さすがに、1M角で状態のよいものは、先生の予算にはきびしく・・・あらいその復元裂にしたらどうかと提案しましたが、茜の色も糸味も違うからダメと言われました。ぼろの大きな一枚 2x2.6M を送ってみることにしましたが、補修が大変ですから・・・NGになるかも知れませんね。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:55
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ペアの更紗
先日の五島美術館、渋谷玉恵更紗コレクションの中に、同じ版の更紗が焦茶地と茜地のペアで展示されていました。日本には茜地の方が多く渡ったのか、それとも鉄媒染の弱点から茜地だけが多く今に残っているのか定かではありませんが、ペアがあることをこのときはじめて知りました。それまで、焦茶地の蓮華模様鬼手更紗は見たことがありませんでした。ラッキーなことに小裂を入手できたので、並べてみました。
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どちらも18世紀後半〜19世紀、インド・コロマンデル海岸で作成されインドネシアにもたらされた木版のものです。茜地の方は裏にVOCの押印があります。並べてみると、版の大きさと構成はほぼ同じでした。蔓と葉に手で挿した(恐らく柘榴の)染めのタッチも同じです。
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手紡ぎの糸味も同じ、焦茶の方が少し薄くなっています。渋谷さんも2色を並べてみたのでしょうと想像しました。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 20:08
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スバギの小裂
YAHOOのオークションを散歩中見つけた小さな裂です。落札してみると、4年前にパトラと間違ってパトラ柄の更紗を求めた出品者様でした。しかも、名前を覚えていてくれたことに更にびっくりです。
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鋸歯文の構成からすると、もうれつに古い手のスバギではありませんが、茜の色がとてもきれいです。茜の古裂を100枚見ると100色の茜色に出会えます。これは、少しオレンジがかった茜色です。鉄媒染の茶の部分がすっぽり抜けているところ、透かしてみると何だか楽しいものです。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 21:06
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円形のペルシャ更紗
ちょうど直径が1M くらいの円形の更紗、何に使われていたのでしょう?円の全体で手描きの線が楽しめます。
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時代の汚れがあるものの、藍と茜の色がみずみずしく残っています。この色は、インドでペルシャ向けに作成された更紗、全体を細かく描くのにどれだけの時間がかかったのか想像するだけで気が遠くなります。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 00:23
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更紗の刺子
表が銅版更紗、裏が鬼手のインド更紗で密に刺子が入ったジャケットを知人に見せました。ちょうど、盃の仕覆の依頼の打ち合わせのときのことです。挽家の仕覆に表の銅版更紗、盃に鬼手があうかも知れませんね・・・と半分は冗談で言ってしまいました。結果、19世紀末〜20世紀初に実際にこのジャケットを作った人が決めたのと同じ構成でそれぞれの仕覆を作ることになりました。
そこまではいいのですが、さて解き始め・・・やはり、大変です。刺子に用いられている糸はと言えば、手紡の藍染の木綿糸です。糸径が均一ではないので、表裏の布地に馴染み、刺子としての役目がより充実しているのですね。その充実を無にするのはちょっと、申し訳ない気持でいっぱいです。
表の銅版は糸が紡績糸で細いため、針穴が目立ちます。洗ってアイロンをすれば少し落ち着くでしょう。
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裏の鬼手は、これぞ古き時代のインド綿糸と言わんばかり、裏から見るとつやつや、ふっくらしています。
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表の解いた部分は、刺子糸の藍が薄く染まっている部分もあります。洗っても藍ですから取れないでしょうね、これも、この裂の歴史が作り出した景色といたしましょう。
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今回の仕覆に必要な部分のみを解くか?全部解くか?悩みながら糸味を楽しんでいます。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:51
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更紗手鑑
今月号の「目の眼」は、「美しい布の文化」というテーマで、法隆寺裂、正倉院裂、などなど目を楽しませてくれます。その中に五島美術館の佐藤先生の記事が掲載されています。下図は、その中の写真で渋谷玉恵コレクションの「更紗手鑑」の1ページです。
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やはり、すごい裂達が貼られています。
現在、当館で開催中の「茶道具取合せ展」の目録にこの手鑑(てかがみ)が出展されているようです。古渡り更紗が中心の手鑑で、242点の裂片が貼り込まれているそうです。これから1月一杯は仕事が忙しく行けそうにありませんが、2月14日まで開催しているそうなので、是非足を運びたいと思っています。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:21
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懲りずに小裂
茜一色の木版インド更紗
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糸は細めです。何度も水をくぐったのでしょう。それでもふわふわしています。こんなシンプルな更紗は以外と珍しいものです。上手とは言えませんが、素朴そのものです。どんなお道具に出会えるでしょう?
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:39
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美しい茜
19世紀、インド北西部で作成された立花模様の更紗裂です。
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3種の媒染剤により変化する茜の色が忠実に表現され、そのままの状態で残っています。木版捺染⇒茜浸染⇒手挿し(藍)のステップで作られました。最後に手で挿した藍の色も浅黄にきれいに残っています。糊や蝋で防染しない18〜19世紀のインドならではの高度な技法が如実に垣間見ることができます。ベースは手紡ぎ、手織の優しい木綿です。一見すると、全体がカラムカリで作られたものかと錯覚しそうな木版の流れる線が印象的な美しい更紗です。比較的大きな模様をそのまま再現できるのは、出帛紗でしょうか?しかし、幅が少々不足です。茶箱の中の古帛紗もいいかもしれませんね。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 23:55
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小さな宝物
お茶会の準備で忙しい最中、ネットで見つけた更紗の小裂たちが昨日届きました。
最近は、欲しい更紗がネットに出ることはめったにありません。というか、全く探していないのが現状です。
たまたま・・・3枚しか出ていない画像の1枚に、わくわくする金更紗を見つけたのです。
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小さな裂片なので、何かの袋にすることはできませんが、これぞ渡りの金更紗と資料にするには十分すぎる質と量でした。
下図の上に金をおいた古き人の手がそのまま、そして少し盛り上がりのある金の輝きもそのまま美しい状態で残っています。裂の出会いは本当に不思議で嬉しいものです。
author:Muu, category:更紗(インド・ペルシャ), 10:57
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