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ウロス
インドネシアの北スマトラ州に住むバタック民族によって古くから織られたウロス(ulos)という伝統織物があります。糸は手紡ぎの木綿、日本の絣に似た技法ですが、様々な文様があるようです。名前は聞いたことがありましたが、実物の古布を手にしたのははじめてです。
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糸の太さの大小、染めの素朴さとても面白い布です。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 23:53
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19Cのパトラ?ボロ?
とりあえず全形をとどめている古手のパトラが入った言うので、お店にお邪魔して頂いて来ました。
藍が効き、比較的織り目の密なパトラです。3Mくらいの長さがありましたが、ちょうど中央辺りではいでありましたので本来は、もっと長さが有ったのかも知れません。広げた様を見て、家族は「何?そのボロ?」と。
確かにボロ・・・もう、このようなコンディションでしか入手できません。倍の金額を出すからもっと状態の良いパトラが欲しいと思っても、それは許されず、有るか無いかの話になります。出会えたことに感謝です。
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両端の間道部分は、裂けてしまったのか、粗い縫い目で接ぎ合わされていました。さて、これで出袱紗が取れるでしょうか?
全形を眺めて、ため息をつきます。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 12:43
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目が点になりました
17-18世紀(江戸中期)にインドで作られた「紅葉手の算崩」・・・届いて最初に裂を見たときは、絶句しました。渡りの算崩は、数枚持っていますが、それに比して繊細さ、艶やかさ、糸の風合い・・・まるで別物でした。
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超極細の手紡ぎの木綿糸が茜と藍に染められ、2本ずつ崩しに織られています。この繊細な糸を人の手が紡ぐ様を、そして織る様をタイムスリップして見てみたい、そんな衝動にかられてなりません。いにしえの高度な染織技術をこの手、この目で再確認させてくれた小裂です。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 23:57
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嶋木綿
奥嶋という名で出ていた渡りの嶋木綿、購入するときから気になっていたことがあります。織糸が右画像の通り経緯ともピン(単糸)なのです。
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これを奥嶋と呼んでいいのかしら?自分の中でそんな疑問があり、骨董市で嶋に詳しいお仲間に聞いて見ました。もう忘れた頃、、、お返事が届きました。
「ご質問の件ですが、いわゆる奥嶋というと渡りの唐桟を指します。
長崎の輸入記録等にも経緯双糸ないしは経双糸緯単糸(ヨコピン)木綿縞のものを奥嶋と訳しています。
件の裂を正確に言えば「渡りの嶋木綿」とするのが正しいのではないでしょうか。」
やはり、一般的には双糸を基準にするのですね。
もちろん、この裂そのものは、手紡ぎの茶綿の風合いも、浅葱の細糸の表情も捨てがたいものなんです。いずれ何かのお道具に着せたいと思っています。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 03:46
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小さな唐木綿
小さなお道具の仕覆がやっと作れるくらいの分量の唐木綿です。地味な色目の藍系や茶系が多い唐木綿ですが、これは少しだけ華やかで、藍、草色、茶、黄色、アイボリーの5色構成になっています。全体はどんな構図になっていたのか、タイムスリップしてみてみたいと思いますが、想像するしかありません。縦の色域は、藍+アイボリ、草色+薄茶、茶+黄色の3色が5〜6cm 幅でつながっていたのではないでしょうか?
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緯糸は双糸、経糸は細い双糸と太い単糸が交互で面白い織です。繊細とは言えませんが、素朴で表情豊かな唐木綿の特徴を見せてくれます。さて、この裂は、どんなお道具に出会うでしょう?
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 00:28
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甲比丹再会
もう出会えないと思っていた甲比丹(カピタン)ですが、先週末都内で見つけました。
カピタンは、江戸時代のオランダ商船長が持参した縞織物のことです。カピタンはポルトガル語で船長(キャプテン⇒カピタン)の意味です。経糸が絹、緯糸が木綿の霜降りの広幅の織物で、鼠縞、朧縞とも呼ばれました。
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傷みがありますが、力もあり糸味は抜群、仕覆に使うには十分です。濃茶に金茶の細かい霜降りも見事です。今週は何度か出してみて、嶋の表情の豊かさを眺めてみました。どんなお道具に出会えるでしょう?楽しみです。

追記:名物裂 五島美術館 手鑑P161の176-11左の裂が同一かもしれないと嶋に詳しいお仲間からメールをもらいました。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 23:11
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浮織のしまもの
古き時代には桟留(サントメ)縞の輸出地であった南インドのマドラスがあるタミル・ナドゥで作られたという不思議な島物のはぎれです。薄手の木綿の先染め平織りに部分的に浮き&捩りの窓が配されています。作成年代は20世紀初頭。
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糸は手紡ぎなのか?手紡ぎ風の紡績糸なのかはっきりしません。藍の染まり方からすると後者かも知れません。
いずれにしても生活で使われた布がとてもきれいな状態で残っています。これぞフォークアート・・・素朴さの中にある巧みな遊び心に目が静止します。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 23:58
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アドラスその後
先日求めたアドラス裂が届きました。早速、1枚取り出して・・・キルティングの糸を解いてみました。
古い裂のキルティングは、一目ずつハサミで切りますから小さな裂でも時間がかかります。しかし裂自体が持つ奥深い表情を感じながら進むと時間を忘れます。
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ご店主が電話先で教えてくれた通り、上右の画像でわかるように緯糸の木綿にキルティングの針穴はあまり貫通していませんでした。経糸が先染めされた絹糸+緯糸が手紡ぎの木綿糸の構成のアドラスの表情が下の画像でよくわかると思います。
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約18cm 四方の解きに3.5 時間かかりました。これは、人の手でしかできない作業です。古き人たちの手、絹糸を引き、紡ぎ、染料を集めて糸をくくり染め、木綿糸を紡ぎ、そして織った先人の手に感謝しながらの時間でした。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 19:24
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アドラスのハギレ
いつもお世話になっている古裂のNET店にアドラスのハギレが出ていました。
裏はロシア更紗が付き、間には綿がはいってキルティングされています。幸いキルティングは手縫いでした。表のアドラスは、19世紀のフル草木染め、柘榴柄です。柘榴は実を沢山つける子孫繁栄の象徴としてウズベキスタンでは、好んで用いられました。草木の各色がとても表情豊かで美しい。ハギレは、チャパンの袖の部分でしょう三角の形状をしています。
キルティングを解いて、仕覆の表に使えるでしょうか?画像では、どんなに想像をめぐらせても結局わかりません。
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思い切って、ご店主に電話をしてみました。「キルティングを解いて使えるでしょうか?」ずうずうしい電話ですよね。
ご店主は、私が何に使いたいか周知されています。時代をかけて残された小さな裂、使えないのであれば、私よりもっと適切な人の所へ行ったほうが幸せです。
「ちょっと待ってください、端を少し解いてみますから・・・」
「すみません」
「地の木綿糸が手紡ぎなので、糸の穴は目立ちませんね」
「ありがとうございます」
かくして、このアドラスの小裂は私の元へ届くことになりました。裂の縁は、不思議で楽しいものです。
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 08:09
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パトラに会いに
昨夜ほろ酔い気分で帰宅・・・ネットでパトラを発見しました。
状態はあまりよくない様子、そうです18世紀の印度・グジャラード産ですから無理もないわけです。実物を見てみたい・・・深夜にお店にメール「明日、会社が終わってから見せていただきたい」と。朝メールをチェックすると、「お待ちしています」と早朝の返信。夕刻になるのが待ち遠しい一日でした。
会社が終わると、自宅と逆方向の千代田線取手行きに飛び乗り・・・パトラに会いに行きました。
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18世紀のパトラそのもので、ふくよかで艶やかな絹糸が静かに待っていてくれました。中央の花菱紋や端部の鋸歯文は鉄媒染のため、糸の弱りや抜けが目立ちましたがまさしくパトラ・・・仕覆に使いたい間道の部分はぎりぎり健在でした。
店主の話では、18世紀後半、海洋交易の時代に印度からインドネシア・スラウェシ島にもたらされ聖布として代々受け継がれたトラジャ伝世品とのことです。出会いに感謝一杯〜
author:Muu, category:渡りの裂(その他), 00:29
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